BIWA-YOU

『琵琶謡』とは、徒然を謡うこと。写真と、日々思うことを。      そして、できるならば詩や小説も書き綴りたいと思いつつ・・・。

ありがとう

父が心筋梗塞で亡くなった。
仲の良い家族ではなかった。いがみ合いばかり。
共に、相手をねじ伏せようとした。
昭和初めの生まれの父には、理想の父親像があったのだろうか?
そう聞いてみたことはない。
父が相手に望むことは、常に相手を下僕にすることだったから。
明治や大正、昭和初期の家長制度の時代が、彼の理想だったのだろうか?
家族の一人として、それを望まなかった。
私たちは、普通の家族でありたかっただけだ。
いや、家族というより、普通に、人と人のやりとりをしたかっただけだ。
せめて、
ありがとう。
その言葉が自然に口に出てくるような、そんなやりとりをしたかっただけだ。
家族以外には使っていたろうに。
どうして、家族には使いたくなかったんだろう?
ゆえに、いろんな面で、父は反面教師だ。
そんな点を、感謝しなければならないのは哀しい。
あなたが、私たちを守っていてくれていたこと、みんなちゃんと解っていたのに。
あなたは大切な家族。
だから、もっと仲良く暮らしたかったんだよ。
聞こえるかな?
ありがとう。
私のお父さんであることに、ありがとう。

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