BIWA-YOU

『琵琶謡』とは、徒然を謡うこと。写真と、日々思うことを。      そして、できるならば詩や小説も書き綴りたいと思いつつ・・・。

4年目

あの日。
家族は災害弱者になった。
介護度5の母を抱え、役所勤務をしていた姉、震災&原発事故でPTSDとなった父。
唯一動ける姉を市に取られた私の家族。
配給の水を取りに行くことも、食料を買い出しに並ぶことも適わなかった。

ヘルパーをお願いし、大きなお金を掛けて母の命を繋いだ。
世の中では「絆」って言葉が流布した。
「絆」ってお金で買うもの?
理由なく嘔吐しつつ、心を病みながら奮闘する役所の姉の仲間たちを見知っていた。
「絆」って何?

混乱が収まって。
いつの間にか震災を経た日常が来た。
これが気にも留めない日常になるのはまだまだ先のことだ。
すべてがあの日から継続している。
どうすればいいか分からなくて、唇を噛むこともまだまだある。
時間が解決してくれるような小さなコト、ではないコトがある。
私には何の力もない。
どちらかというと、妨げになっているのでは、と不安で仕方がない。

私は人間という他者を排除する傾向のある生物に、物心ついた時から不信感を抱いている。
大震災というこの有事はそれを払拭することはなく。その意識を強めた。

その均一性のない存在に恐怖を感じる。

怖い。
人は怖い。

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