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『琵琶謡』とは、徒然を謡うこと。写真と、日々思うことを。      そして、できるならば詩や小説も書き綴りたいと思いつつ・・・。

古い建物散歩(水道橋~神保町篇)

この近辺で働いた期間が長いので、地理は良く知っています。ところが、どの建物も通り過ぎるばかりで“鑑賞”したことがなく、今回調べて存在を初めて知った建物もありました。つくづく古い街並みなんだなぁと実感しました。
少々長いのでアップは2回に分けます。

(番外1)三崎稲荷神社
1182年に創祀。戦災で焼けた社殿は1963年(昭和38年)に再建。
旅行の安全にご利益があるとか。お百度の石がありました。単にお社にお参りするだけじゃダメなのかなぁ。

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社の前の狛犬。木に隠れていて少々可哀そうでした。

良く考えてみるとここは稲荷神社。狛狐ではなく、狛犬?はて?
場所は、水道橋駅、東口を出てすぐ。

目的の散歩はここから。
(1)研数学館
1929年(昭和4年)竣工。清水組設計。ゴシック調。
日本で一番古い予備校。2000年3月に閉校され、現在は理数研究者の支援を目的とした一般財団法人として存続中。
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エントランスの切り出された石の意匠を見て、旧帝国ホテル本館(フランク・ロイド・ライト設計・1923年)を思い出しました。(旧本館の意匠は、新本館のオールドインペリアルバーで見ることができます)
水道橋から神保町交差点に向かう途中にあります。この道を歩くことはほとんどなかったからなのか、この建物の存在は知りませんでした。

(2)神田教会
1928年(昭和3年)竣工。マックス・ヒンデル設計。ロマネスク様式+ルネッサンス様式融合。国の登録有形文化財。
1872年に神学校として開校。カトリック東京大司教区の所属。正式な教会堂名は「聖フランシスコ・ザビエル」。
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設計者マックス・ヒンデル(1887年~1963年)はスイス人。1924年に北海道に移り住み、その後横浜に移住、1940年にドイツに帰国。現存する建物は教会が主。教会の周辺にあたりますが、上智大学1号館、名古屋の南山学園ライネルス館も彼の設計。

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研数学館から反対側に渡り、一筋奥。この建物の存在も知りませんでした。とても美しい建物です。こういう建物は毎日でも見たいですね。部分部分を写真で撮ったり、スケッチしたいです

(3)学士会館
1928年(昭和3年)竣工。高橋貞太郎設計。
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運営する学士会は1886年(明治19年)に帝国大学の同窓会を開くために創設。東京・京都・東北・北海道・大阪・名古屋大学の出身者のための同窓会組織。
設計者高橋貞太郎(1892年~1970年)は滋賀県彦根市出身。研数学館で触れた帝国ホテル新本館(1970年)の設計者。現在、駒場公園内にある近代文学博物館である前田侯爵邸(1928年)、日本橋高島屋(1933年)なども彼の設計です。
学士会館も前田侯爵邸もドラマのでロケで使われる建物。学士会館には「倍返し」ドラマの会議室に使われたお部屋があります。
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何度も前を通っていた建物でしたが、じっくり見ることができなかったビル。ようやく鑑賞できました。レストランがいくつか入っているので、食事を楽しみながら建物鑑賞してみたいな。
脇に回ったら「新島襄生誕の地」とありました。同志社大学の設立者、会津の八重さんの旦那さま、新島襄の上州安中藩江戸屋敷の跡地とのこと。(これ以上想像するとブラタモリ系の地図確認に陥るから止めよう)
場所は、神保町交差点を越え、建築中の小学館のはす向かいにあります。

(番外2)さぼうる
1955年(昭和30年)開店の老舗喫茶店。
神保町の喫茶店といえば、少し前はこの「さぼうる」でした。とか書きつつ入ったことがありません。なぜならば、いつも混んでいるから。今回も平日でお昼も過ぎた時間なのにひっきりなしにお客さんが入っていきます。現在も人気店でした。
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神保町交差点のそば。懐かしい赤電話がお出迎え。(使えるのかな?)

(4)文房堂
1922年(大正11年)竣工。手塚亀太郎設計。
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1887年(明治20年)に創業した文房具店。文房堂の原稿用紙は、中原中也、有島武郎、北原白秋、萩原朔太郎、横溝正史などが愛用したそうです。大学ノートの前身ともいわれる、文房堂オリジナルの大学ノート、そして原稿用紙はいまも復刻販売されています。
残念ながら設計者の詳細な情報は見つからず。
神保町の三省堂の裏手にあります。おしゃれな雑貨も売っているので、昔から気に入っているお店です。

(5)お茶の水スクエア
旧主婦の友社ビルのファサードを残して建設された高層ビル。(旧主婦の友社ビル 1925年(大正14年)竣工。ウィリアム・メレル・ヴォーリズ設計。)
現在は日本大学お茶の水キャンパスが入っているビルで、1987年に竣工。設計は磯崎新(1931年~、大分県大分市出身)。この人の設計した建物で、私が知っているのはつくばセンタービル(1983年)、東京グローブ座(1988年)かな。丹下健三の弟子のようです。
明治大学リバティタワー前にある建物。建物保存の初期の一例だとか。なんだろうこの建物?と思っていた建物のひとつ。やっと由来を知りました。
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凝った意匠の部分を活かすだけの再生保存方法をとっています。建物の表面のみを残した東京駅前の中央郵便局のKITTEの保存方法の方が当時を知ることが出来て、良いと思います。

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